犬と猫が体温を下げるために汗をかく場所は??
解説
皮膚にある汗腺にはアポクリン腺、エクリン腺という2種類の腺があります。
人ではエクリン腺が多く、全身に存在しています。このエクリン腺から分泌される汗は無臭で、主に暑い時の体温調節のために分泌されます。アポクリン腺は脇などの一部分に存在し、元々はフェロモンのような役割を果たしていました。
一方で犬猫の汗腺は多くがアポクリン腺で、全身に存在しています。このアポクリン腺は脂っぽい分泌物を分泌しており、この分泌物が常在細菌に分解されることによってニオイを生じ、これは動物同士のコミュニケーションに用いられます。
犬猫ではエクリン腺は肉球と鼻に存在しますが、人と違って限局的です。分布している場所が少ないため、汗をかいても体温を下げるのは人間よりも苦手なのです。
そのため、犬は口を開けて舌を出してハァハァする(パンティング)ことで熱を逃がし、猫は舌での毛づくろいや耳からの放熱で体温調節をおこなっているのですよ。それゆえ、ヒト以上に熱中症にも注意しないといけないですから、暑い時期は室内の温度などにも気をつけてあげてくださいね!