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年末年始、動物たちはどう過ごす?
今年も残すところあとわずかとなってきました。
これから年末年始に向けて、クリスマスや大晦日、お正月などのイベントがたくさん控えていますね。年末年始は、人にとっては楽しいことが多い時期かもしれません。

一方で、動物たちにとっては “いつもと違う” ことが増える時期でもあります。
帰省や旅行によりいつもより長いお留守番をする
ペットホテルに預ける
いっしょに実家に帰省する
来客が増え、自宅での人の出入りが多くなる
こうした「環境の変化」は、ストレスや思わぬ事故、迷子などの原因になることがあります。
今回は、年末年始を安全・快適に過ごすためのポイントをご紹介します!

お留守番をしてもらう場合

事前に健康状態をチェック
長時間のお留守番になる場合は、事前に一度健康チェックをしておくと安心です。
特にシニア期の子、持病がある子などはしっかり健康診断を受けておくといいかもしれませんね。

また、普段服薬しているお薬がある子は、少し余裕を持った量のお薬、服薬方法を書いたメモなどを用意しましょう。
室温・トイレ・フードの準備
次のようなことを事前に確認しておきましょう!
室温が極端に下がらないようなエアコン・ヒーターの設定
ベッドや毛布など、あたたかく過ごせる寝場所
トイレの数や清潔さ(長時間の場合、トイレ増設も)
自動給餌器やお水が複数箇所にあるか
普段なら大丈夫だろう、といった環境でも、年末年始の冷え込みや長時間不在が重なるとトラブルに繋がりやすいかもしれません。
できれば誰かに様子を見てもらう
可能であれば、
ご家族や知人に鍵を預けて1日1回様子を見に来てもらう
ペットシッターさんに訪問を依頼する
など、完全に“無人”である時間を減らしてあげると、ご家族も動物たちも安心ですね。その際は、フード・お水・トイレの位置と量、持病や性格などを共有しておくとスムーズです。

ペットホテルを利用する場合

年末年始のペットホテルは、毎年混み合うため、早めに予約をしておきましょう。
預けるペットホテルにもよりますが、普段食べ慣れているフード、あれば服薬している薬、自宅で使っているタオルや毛布などを持参しましょう。
ワクチン・寄生虫予防の確認
多くのペットホテルでは、
混合ワクチン
狂犬病予防接種(犬)
ノミ・マダニ予防
などの実施を利用条件としています。証明書が必要になることも多いため、あらかじめ余裕をもって接種・確認しておくことをおすすめします。

一緒に旅行、帰省先へ連れていく場合

キャリーやクレートに慣れさせておく
いざ移動のタイミングで、いきなりキャリーに入ってもらおうとすると、怖がって暴れたり、ストレスで具合が悪くなってしまうことがあります。
普段からキャリーを出しっぱなしにして、寝床として使えるようにしておく
中におやつやおもちゃを入れて“良いことがある場所”のイメージにする
など、キャリーやクレートの中で快適に過ごせるようにしておくのがおすすめです。
実家や宿泊先での脱走防止
普段は落ち着いている子でも、慣れない環境で
物音や来客に驚いて玄関から飛び出す
少し開いた窓やベランダ、網戸からすり抜けてしまう
などといった事故が起こりやすくなります。
次のような対策を、ご家族にも協力してもらって行ってくださいね。
玄関が見える位置にケージやサークルを置かない
来客時・玄関の出入り時は一時的にケージや別室に移動させる
ベランダや窓は、動物だけで出入りできないようロックする
もし万が一、脱走してしまった時のために、迷子札の確認マイクロチップの登録情報の確認を事前におこなっておくと良いですね。また、お散歩や移動時には、抜けにくいハーネスを利用したり、首輪とハーネスの二重装着にすると安心です。

おわりに

年末年始は、動物たちにとって「楽しいけれど、ちょっと落ち着かない時期」 でもあります。
早めの予定を立て、それに応じて余裕をもった準備をおこなう、このひと手間が、大切な家族の安全と、楽しい思い出につながります。

今年も一年、当院をご信頼いただき、動物たちの健康を一緒に守らせていただき、本当にありがとうございました。皆さまよいお年をお迎えください。