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最近のハムスタ-の診療
最近のハムスタ-の診療

ハムスタ-は、子供さんの手のひらにのるサイズなので、子供さんに世話をさせておられる場合がよくあります。
でも、大人がしっかり監督をしないと、思わぬ事故が起こることがあります。

<ハムスタ-への危険>

①2匹一緒に遊ばせて、激しいケンカをして、ケガをさせてしまうことも。
ハムスタ-は、場合によっては相手を殺してしまうこともあります。
絶対に「個飼い」にしなければなりません。

②持ち運んで落としてしまったり、踏んでしまったり、ドアに挟んでしまったりといった事故も。
子供さんがハムスタ-を出して、そのまま他の遊びに夢中になって忘れてしまい、洗濯物の中に入っていて踏んでしまったり。

③自分のおやつ(チョコやポッキ-など)や、中毒性のある果物や野菜を知らずに与えてしまうことがあります。
長いものや溶けるものは頬袋から出せなくなり、腐ったり、傷になったり、頬袋が反転したりします。
また、下痢をしてしまうとなかなか治らず、亡くなることもあります。

<子供さんへの危険>

ハムスタ-に咬まれると、まれなことではありますが、アナフィラキシーショックを起こすことがあります。
なので、私たちも、診察の際に咬まれないように注意しています。
喘息の持病のある男性が、ハムスタ-に咬まれてアナフィラキシーショックで亡くなった事例もあります。
アレルギ-体質の子供さんは、特に注意が必要です。もちろん大人も。

ハムスタ-は夜行性なので、昼間は眠いのです。視力も弱いので、子供さんが急に触ると、攻撃されたと思って咬んでしまいます。また、しっぽをピンと立てて興奮して動き回っているときも触ると咬まれるかもしれません。
アナフィラキシーは、急激に呼吸困難や血圧低下が起こり、すぐに救急車を呼んで治療しないと亡くなってしまいます。
留守の間に子供さんだけでそうなったら、救急車は呼べないので、本当に危険です。
必ず大人がそばにいる状況でハムスタ-と遊ぶように習慣づけてください。
そして、手袋をして触るとか、様子をよく見て触るタイミングを考えるとか、咬まれない工夫をしましょう。
ハムスタ-のご機嫌が読める飼い主目指しましょう😜

以上のようなことをまだ理解できなかったり、ハムスタ-の扱いの危なっかしい小さな子供さんには、勝手にケージを開けて触ることの無いよう、ケージにカギをかけておいた方が良いと思います。

ハムスタ-は、寿命が2年と数ヶ月しかありません。その間、何度もケガをしたり苦しい思いをさせないであげたいですね。子供さんと、ハムスタ-の食べ物や生活習慣、何に気をつけたらいいのか、いろいろ一緒に勉強してもらえばと思います。ネオ動物病院のホームペ-ジやDMのコラムなどもぜひ子供さんと一緒に読んでみてください。診察にもぜひ一緒にいらしてください。ちゃんと知識をもってお世話をしてあげることがハムスタ-にとっても子供さんにとっても大切なことだと思います。

ハムスタ-は、小さな動物ですが、命の大切さを教えてくれて、いっぱい笑わせてくれて、思い出もいっぱい作ってくれます。私も高校生の頃ハムスタ-たちに色々教えてもらいました。家族でハムスタ-の気持ちを考えてあげられるようになって、いろいろお話できるといいですね。そうなれば、ハムちゃんも喜ぶことでしょう🤗

ネオ動物病院
津村泰子