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歯月のお知らせ

わんちゃん、ねこちゃんへ 歯月のお知らせ

1月と2月に「歯月」を行います!

●歯月とは、歯のクリ-ニング強化月間です。

歯石は、歯周囲炎、歯槽膿漏、歯肉炎、口唇炎、舌炎、眼窩下膿瘍などを招きます。
放置すると、血液の中に細菌が増え、いろいろな臓器に細菌が運ばれて、全身的な影響が出ます。
細菌が心臓の弁に付着すると心臓弁膜症を引き起こします。
その他、心内膜炎、腎盂腎炎、肝炎、膵炎などあらゆる臓器の感染症の原因になります。
お口の中を常にきれいにしておくことは、病気予防の基本です。
まさに、「歯は命!」なんです。

この機会にぜひお口の中をきれいにしましょう! 

●麻酔をかけて歯石除去を行います。

麻酔をかける理由は、見えている歯石だけでなく、歯周ポケットの中の歯石も取らないと歯周病は治らないからです。
スケ-ラ-で、見えている歯石だけかきとれば、一見きれいになったように見えます。
でも、歯周ポケットの中に歯石は残り、細菌が増殖し、歯槽骨を溶かしていきます。
やがて歯槽膿漏となり、歯根がグラグラになり、痛くて食べられなくなったり、全身的な感染、併発症へと進みます。
眼の下が腫れて膿の出る眼窩下膿瘍になることもあります。

歯周ポケットの中の歯石を取るのは動物にとって痛いことですので、麻酔をかけて痛くないようにしてあげるのです。
麻酔なしでは、全ての歯の内側(舌側)の歯周ポケットまできれいに取れません。
グラグラの歯があれば抜歯が必要ですが、麻酔なしではそれもできません。
歯石を取った後は、新たな歯石を付きにくくするために歯の表面を磨きますが、麻酔なしではそれもできません。
出血に対する確実な処置も行えないので、安全面でも麻酔は必ず必要です。

●もちろん強化月間以外でも歯石除去は行っておりますが、歯月には、以下の特典があります。

①腹部エコ-(通常8,000円)を無料で行います。

血液検査だけではわからない脾臓の腫瘍膀胱の腫瘍や結石、胆のうの中の胆石や胆泥などを見つけることができます。 
特に胆泥は、放置するとゼリ-状の胆のう粘液嚢腫に進行することがあります。
そうなると、胆のう破裂などのリスクが高まるので、早期発見し、利胆剤や食事療法で進行を防ぐ必要があります。

麻酔前には通常、スクリ-ニング検査として、必ず血液検査とレントゲン検査を行います。
そこに腹部エコ-がプラスされると、「腹部ドック+胸部レントゲン(通常25,000~30,000円)」と同等の内容の検査ができますので、健康診断にもなります。

②麻酔中に、爪切り、外耳処置、肛門嚢絞りを無料で行います。

③歯磨きぺ-ストを1本差し上げます。
歯磨きの練習をしていきましょう!

●費用

麻酔前スクリ-ニング検査、麻酔、点滴、歯石除去、半日入院など全部合わせて35,000円~になります。
体重、年齢、歯石の程度、抜歯の有無、歯石以外の施術の有無(腫瘍の摘出検査や細菌培養など)によって異なります。

●予約~当日の流れ

①予約のお電話を頂き、日時を決めます。

基本的に、歯石除去を行うのは、月、火、金曜日になります。
連れて来て頂く時間は、午前中です。
お迎えは、夕方の4~5時頃になります。
ご都合が悪ければご相談いたします。

②予約日の前日の夜8時までに食事を済ませ、以降は来院まで絶食してください。水は当日の朝7時から抜いてください。

麻酔中は気管チュ-ブを挿管するので大丈夫ですが、覚醒時には抜管しないといけないので、その時に食べたものを吐いて気管に詰めると危険なので、かわいそうですがお願いします。

③連れて来て頂いたら、診察の上、退院の時間を決めてお預かりします。

お迎えまでにお電話することもありますので、連絡がつくようにお願いします。

④麻酔前のスクリ-ニング検査と静脈点滴を行います。

レントゲン検査を行います。
血管に留置針を入れて、採血し、血液検査を行います。
同時に点滴を開始します。
歯石除去で一時的に細菌が動きますので、抗生剤の注射も行います。

●歯石除去の方法

①麻酔をかけます。

基本的に導入しやすく覚醒も早いガスの麻酔を使います。
気管チュ-ブを挿管し、呼吸を管理します。
呼吸、心電図、血液中の酸素濃度、呼気の二酸化炭素濃度、血圧、体温などをモニタ-します。

②口腔内を検査します。

歯の異常(乳歯遺残、むし歯、動揺歯など)はもちろん、歯肉、口唇、硬口蓋、舌などに異常がないかチェックします。
腫瘤があれば、病理検査をする場合もあります。

③歯石除去(スケ-リング)を行います。

超音波スケ-ラ-を使って、歯石を除去していきます。
右の上顎の頬側面→下顎の頬側面→左の上顎の舌側面→下顎の舌側面→左の上顎の頬側面→下顎の頬側面→右の上顎の舌側面→下顎の舌側面と進んでいきます。
全部で8面行います。

④根面滑沢化(ルートプレ-ニング)を行います。

キュレットという器具を使って、歯周ポケットの歯根面についている歯石を取ります。
初めはガリガリと抵抗がありますが、歯石が取れてくるとツルツルになります。
これも同じ順番で8面行います。

⑤歯面の研磨(ポリッシング)を行います。

歯石の再付着を防ぐため、歯科用ドリルにラバ-カップを装着し、研磨剤を付けて歯の表面を磨きます。
目の粗い研磨剤→目の細かい研磨剤という順番で2回磨きます。
これも同じ順番で8面行います。
磨き終わると指で触ってもわかるくらいツルツルになります。

⑥場合により、抜歯や歯肉切除を行います。

エナメル質に穴が開いていたり割れていたりする、いわゆるむし歯や、グラグラになった動揺歯は、感染源になりますし、本人も痛いので、抜歯します。
抜歯した後、歯肉を縫合する場合もあります。

歯周ポケットの深さをポケット探針で測ります。4㎜以下が正常です。
それより多少深くても、歯周ポケットの歯石を取ればまた歯肉が歯根にくっついて隙間が埋まってくれます。
埋まりそうにないくらい深い場合、歯周ポケットにまた歯垢が入り込むのを防ぐため歯肉切除をすることがあります。

⑦口腔内を消毒し、抜歯部位に詰めていたルゴ-ル綿花をすべて回収して終了です。

歯石除去前

歯石除去後

このきれいな状態をキ-プするため、歯磨きの練習もしていきましょう!
磨き方、慣れさせ方も指導させて頂きます。

この機会にぜひ、歯の健康を取り戻しましょう!
お申し込みやお問い合わせは、06-6933-6785へお電話ください。

ネオ動物病院