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歯の病気って?

はじめに

お口の病気は万病のもと!
皆さんは歯周病という病気はご存知ですか?
歯周病はお口の中を悪くするだけでなく、実は全身の臓器にも悪影響を及ぼします。
また、歯周病以外にもお口の中には思いもよらない病気が隠れています!

乳歯遺残

まずはこの写真を見てください。  
この写真だけでも多くの問題点があります。  
まずは1つ目は「乳歯の遺残」です。 
この写真だと鋭く尖った犬歯が乳歯です。 
通常生まれて半年ほどで永久歯に生え変わるのですが、 
小型犬(チワワ、トイプードルなど)では生後半年経っても残ってしまっている子がいます。 
そういうときは抜歯を行う必要があります。 
放っておくと歯並びが悪くなったり、口腔内の環境が悪化してしまいます。 
 

歯石の付着

2つ目は「歯石の付着」です。 
歯垢はやがて歯石に変わります。「歯石」は細菌が繁殖しており、その細菌から出る毒素により 
「歯周病」を引き起こします。 
歯石になってしまうと、歯磨きでは落とせなくなるので、
治療としてスケーリング処置を行います。
 
先程の写真はスケーリング処置を行う前の写真ですが、
治療後は
  左の写真のように歯石もしっかり取れて、口臭もなくなりました。 

歯周病

歯の表面に付着した歯石がどんどん増えていき、
歯と歯茎の間の歯周ポケットにも入り込んで炎症が進んでいく病気です。
歯周病の中でも特徴的な症状は
・口臭がきつくなる
・歯石がびっしり
・歯茎が赤く腫れる
などの症状が現れてきます。

歯周病が進行したら...

歯周病の症状が進行すると 
・固いものが食べにくくなる。 
・くしゃみが多くなる。 
・口元を触るを嫌がる 
など、多くの問題が現れてきます。
ダックスフンドのSくんは元々口臭も気になり、 
歯石の付着や歯肉炎が起こっている子でした。 
9月の末に口が閉じなくなったということで、今回来院されました。 
かかりつけの病院で撮影したレントゲン検査では、 赤く丸で囲んだ部分に亀裂が入っています。 
歯周病による「下顎骨折」です。 
歯周病は進行すると、歯肉や歯槽骨、最終的には下顎骨や頬の皮膚にまで到達してしまいます。 
ドライフードが食べづらくなったりもしており、とても痛そうでした。 
Sくんは骨折のプレート固定手術を前提に、当院でCT撮影を行いました。 
CTは3D的に歯周病がどこまで進行しているのか、
抜歯すべき歯はどれか、
 
どのように骨折が起こっているか、を把握できます。
歯周病に犯された下顎骨は、プレートを固定しても支える骨自体がもろく、再骨折をよく繰り返してしまいます。


 

さいごに...

歯周病がとても怖い病気だということが伝わりましたか? 
歯周病の原因となる歯垢や歯石がつかないようにするためにも、
日々のデンタルケアがとても重要になってきます。
 
当院では、8月からデンタルセミナーがパワーアップしてリニューアルしております。 
いきなり歯ブラシでゴシゴシ磨くのではなく、
まずはお口の中のことを勉強をして、
その後にお口を触る練習から始めていきましょう!
ぜひみなさんご参加くださいね!