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自宅でシャンプー、どうやるの?【動画付き】
シャンプーをすることは、日常のお手入れや皮膚疾患の治療になりますし、さらにワンちゃんとのコミュニケーションにもなります。特にお手入れとしてのシャンプーの役割は、皮膚表面の汚れや余分な皮脂を落とし、皮膚の生理機能を向上させることです。

ただ、普段なかなかワンちゃんの正しいシャンプーの方法を知る機会は少ないかもしれませんね。不適切な洗浄は汚れや皮脂を十分に落とすことができないだけではなく、皮膚トラブルの原因にもなるため、適切にシャンプーを行ってあげることが大切です。そこで今回はご自宅でできるシャンプーの手順とそのコツについて、実際にシャンプーしている動画と一緒に紹介します!

シャンプーのおおまかな手順

シャンプーは大きく分けて順番でおこないます。
汚れに応じて体全体をぬるま湯で濡らす
泡立てたシャンプー剤を体全体に塗布する
付着したシャンプー剤を皮膚や被毛に馴染ませた後、よく洗い流し、洗浄後は保湿剤またはコンディショナーを使用する
ドライヤーとタオルを用いて水分を拭き取り、乾かす
自宅で用意しておくといいもの
ベビーバス、泡立てネット、スポンジ、シャンプー剤、トリートメント剤もしくは保湿剤、洗面器、タオル、ブラシ、ドライヤー、滑り止めマット
動画~事前準備編~

シャンプーの具体的な方法

これぞれの工程で気をつけてもらいたい点は次のようなことです。
汚れに応じて体全体をぬるま湯で濡らす
汚れが多い場合はぬるま湯で下洗いをします。お湯の温度は36〜38℃を目安にします。
熱すぎるお湯は、皮膚や被毛にダメージを与えるだけではなく、血流が良くなり痒みを起こすことがあるので注意しましょう。体を濡らす際には、背中からお尻にかけてゆっくりとシャワーをかけていきます。

水が苦手な場合は、シャワーヘッドを体につけて、水流を弱くしてかけ流したり、スポンジに水を含ませてゆっくり垂らしたりするなど工夫をしてみると良いでしょう。顔周りは、はじめに濡らすと嫌がってしまう場合が多いので、最後に行うといいです!

泡立てたシャンプー剤を体全体に塗布する
あらかじめ泡立てたシャンプー剤を皮膚や被毛に全体的につけます。シャンプー剤の原液を直接、皮膚や被毛につけたり、ゴシゴシ擦ったりすると皮膚や被毛にダメージを受けやすいので、泡を使って撫でるように洗ってあげてください。

シャンプーを泡立てるコツ
泡立ての方法はシャンプー剤と少量の水を混ぜ、スポンジや泡立てネットなどを使用し空気を含ませるように攪拌させます。上手く泡立てることができない場合は、泡形状で排出されるポンプ容器の使用したり、泡立て器を使ってみてください。水分量が多い泡を作ると洗いやすいですよ。
よく洗い流し保湿剤またはコンディショナーを使用する
洗い流す際は、洗浄剤のすすぎ残しがないようにしっかりと洗うことが重要です。特に、背中の毛が多い部分や、足先や耳周りなどの洗いにくい部位は洗浄剤の洗い残しが多いため、丁寧にすすぎましょう。

また、シャンプー後の皮膚や被毛は乾燥しやすいため、保湿剤やコンディショナーを使用します。保湿剤は皮膚への水分補給のため、コンディショナーは被毛へ油分を付与するために使用します。目的に合わせて使うことをおすすめします。特に、皮膚トラブルが多いワンちゃんは保湿剤を使用し、毛が細くて長い犬種はコンディショナーを使用すると良いでしょう。
水分をしっかり拭き取り、乾かす
しっかりとシャンプーを流したら、次に乾かしを行っていきます。乾かしを行う際には、はじめにタオルドライから行います。吸水性の良い柔らかい素材のタオルを使用し、効率的かつ皮膚や被毛にダメージを与えないように乾かしてください。タオルを使用する際にはゴシゴシ擦るのではなく、皮膚や被毛に密着させながら、優しく抑えるように吸水させます。顔まわりなどの乾きにくい場所はティッシュペーパー やペットシーツなどを用いて吸水を行うことも有用です。ドライヤーは温度を高くしすぎないように皮膚に手を当て確認しながら乾かします。室内の温度を高くし、湿度を低くするなど工夫をすると乾かしやすくなります。
フレンチブルドッグやパグなどの毛の短い犬の場合はタオル生地の手袋を用いて、撫でるだけでも十分に水分を吸水することができます。トイプードルやシーズーなどの毛の長い犬の場合は、獣毛ブラシやウェットブラシを用いて毛の流れに沿ってブラッシングをしながら、ドライヤーを行うと乾きが早く仕上がりが美しくなります。
動画~洗い編~
動画~乾かし編~

さいごに

初めにもお伝えしましたが、ワンちゃんへのシャンプーは、皮膚や被毛を清潔にするという目的もありますが、スキンシップやコミュニケーションの一環でもあります。

つまり、シャンプーがご家族との楽しい時間となるようにすることやワンちゃんが嫌がらないようにすることがとても重要です。ワンちゃんとアイコンタクトを取りながら、優しく声をかけ、どこを触ったら嫌がるのか、何が苦手なのかを確認しながら、シャンプーを行っていきましょう。どうしても動いてしまう、水を嫌がってしまうなど、はじめは上手くできないことも多いです。その場合は無理せず、足を洗うだけ、体を洗うだけと、ステップを踏んでいくと良いでしょう。

上手くできない場合は動物病院やトリミングサロンでシャンプーをお願いすることを考えても良いですし、もちろんシャンプーのコツなど、分からないことがあればお気軽にご相談くださいね。
参考文献
画像動画提供:VET CRAFT 江角 真梨子先生