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“腸活”、始めよう!
”と聞くと、食べ物の栄養を吸収して、不要なものを排泄する臓器というイメージがありませんか?

実は腸はそれだけでなく、体の健康を支える大切な役割を担っています!

腸は、免疫のバランスを整えたり、ストレスに強い体づくりにも関わっています。このバランスが崩れると(ディスバイオーシスといいます)、下痢や軟便だけでなく、行動やストレスの感じ方にも影響が出ることがあります。食べ物やアレルゲンが最初に通る場所が腸なので、体を守る“バリア”として、とても重要な働きをしています。

そのため最近では、「腸=免疫のカギ」として注目されています。

腸内環境が良くないとアレルギーが悪化する?

最近の研究では、アレルギーを持つ犬は、健康な犬に比べて腸内細菌のバランスが乱れていることが分かってきました1),2)。猫でも同じように、アレルギーのある子では、皮膚やおなかの細菌バランスが関係している可能性があるといわれています3)

つまり、“おなかの環境”とアレルギーは、実はつながっているかもしれないのです。

腸内環境を整えよう!

おうちのワンちゃんネコちゃんも免疫力アップを目指して、おなかの環境を整える“腸活”始めてみませんか?
食べもの
良質な総合栄養食、消化に優れたフード
適度な食物繊維:食物繊維は善玉菌のエサ(プレバイオティクスと言います)になります。フードに十分含まれていることが多いですが、必要に応じてサプリメントや消化ケアのフードで補います。
食物アレルギーが疑われる場合は除去食加水分解食:獣医師の判断が必要になってきます。
プロバイオティクス
乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクス(善玉菌)は、腸内細菌バランスを整え、便の改善にも役立つことがありますよ。
生活習慣やその他
ストレス源の排除お散歩や遊び、安心して休める場所、生活リズムを整える、など
こまめな水分補給水分が不足すると、便が固くなり腸の動きが悪くなります。新鮮な水をいつでも飲めるようにしておく、ウェットフードの活用などで水分を取らせてあげてください。特にシニアやネコちゃんは、水分補給が腸活にも直結します。
寄生虫予防:消化管の寄生虫は腸内環境を大きく乱します。フィラリア・ノミダニ予防と同時に予防薬もあるので、是非ご相談くださいね。

おわりに

アレルギーで悩んでいるワンちゃんネコちゃんは、皮膚のケアとあわせて“腸内環境”にも目を向けてみましょう!毎日の食事や生活の中で、できることから少しずつで大丈夫ですよ。

また、今は元気でも、腸の状態を整えることは将来の健康にもつながります。ぜひ、いっしょに腸活を始めてみましょう!
参考文献
1)Rostaher A, et al. Comparison of the Gut Microbiome between Atopic and Healthy Dogs—Preliminary Data. Animals. 2022;12(18):2377. MDPI
2)Thomsen M, et al. A comprehensive analysis of gut and skin microbiota in canine atopic dermatitis in Shiba Inu dogs. Microbiome. 2023;11:162. SpringerLink
3)Older CE, et al. The feline skin microbiota: The bacteria inhabiting the skin of healthy and allergic cats. PLoS ONE. 2017;12(6):e0178555.