最近の小鳥さんの診療
今月は、くちばしの変形や変色で来られた子を診る機会が多くありました。
くちばしが長くなったり変形してくる原因としては、肝機能低下、疥癬、PBFDなどが考えられます。
その他、過去の外傷や副鼻腔炎によって成長板に障害を受けた場合や先天異常、幼少期の栄養不良なども考えられます。
この中でも、肝機能の低下によるものが9割を占めると言われています。
肝機能が低下すると出血傾向による出血斑(くちばしや爪に黒いシミのようなもの)が見られることがあります。
また、羽毛の色が変わることがあります。オカメインコ(特にルチノ-)の黄色化、セキセイインコの青色羽毛の白色化、緑色羽毛の黄色化、コザクラインコの緑色羽毛の赤色化などです。
肝機能低下の原因として多いのは、脂肪肝です。過食や高脂肪種子の食べ過ぎ、運動不足などで起こります。
小鳥は肝臓に脂肪がつきやすいので、食事には要注意です。
持続的に発情していると小鳥は過食するので、発情を抑止することが大切です。インコ類は、食べ物がたっぷりあって、日照時間が長くなると発情するので、食事量を制限し、明るい時間を6-8時間以下にしましょう。
その他、騒音や睡眠不足、同居の子との不仲など、環境ストレスで過食することもありますので、気をつけましょう。
うちの子、太り気味かな?と思われたら、ご相談ください。
脂肪肝になって、肝機能低下を起こす前に食生活や環境の改善をしていきましょう!
津村泰子