猫の健診の重要性
今回は猫の健診の重要性についてお話させていただきます。
なぜ猫ちゃんも定期的な健康診断が必要なのか?
猫ちゃんに多い病気、病院に連れて行く際のキャリーの使い方など、知っておきたい情報をわかりやすく解説します!
猫で多い病気
慢性腎臓病5歳以上の猫での死因第1位。猫で1番多い病気です。
どのくらい多いかというと、15歳以上の81%は慢性腎臓病というデータがあります。
高血圧慢性腎臓病の猫の20%は高血圧症を併発しているというデータもあります。
高血圧症の場合は、降圧剤のお薬を飲ませてあげると腎臓の保護に繋がります。
心筋症猫の肥大型心筋症の有病率は15%に達するというデータがあります。
関節炎12歳以上の猫の関節炎の有病率は90%に達するというデータがあります。
中でも最も多いのは肘関節で、高い所に登らなくなったり歩き方がぎこちなくなったりします。
そういった場合は痛みを和らげてあげることで、QOL(生活の質)が上昇すると言われています。
尿路結石高齢の猫でも多い病気ですが、尿路疾患は若い猫でも非常に多い病気になります。
癌一般に腫瘍は老齢疾患と考えられていますが、猫ではウイルスが原因の腫瘍も多くあるため、若い猫にも腫瘍が見つかることが多いです。また、猫の腫瘍の約80%が悪性であることも特徴です。
甲状腺機能亢進症この病気は10歳以上の猫に多く、甲状腺が大きく腫れて大きくなり甲状腺ホルモンが過剰に出されることによって起こる全身の病気です。
典型的な症状は、食欲増加・体重減少・活動性の向上・落ち着きがない・性格が荒くなった・多尿・嘔吐・下痢・筋肉の衰弱・毛ツヤが悪くなる・心拍促拍などがみられます。
純血種の好発疾患
猫種によって発症率が違う病気も多くあります。
肥大型心筋症に関しては、中でも特にメインクーンやラグドールといった大きな猫が発症しやすい傾向があります。
ベースラインを知っておく
お家の猫の血液検査結果のベースラインを知っておくと、血液検査をした際に、基準値内であっても数値が上がっているかどうかを判断できるので、"異常"ということを検出することができます。
そのため、健康な状態で健診を受けておくというのもその後の病気発見につながります。
猫で多い病気の特徴として、一つは病気が進行しないと症状が出てこないという特徴があります。
また、病気が進行してしまうと治療の選択肢が狭まる病気が多い傾向があります。
そのため、実際に猫が体調が悪くなってから病院に行くよりも、症状があまり出ていないときに健診で早期発見してあげることで、早期治療に繋げることができるのです。
どんなキャリーがいいか
「健診の大切さはわかってはいるけれど、連れて行くことが難しい」という声を多く聴きます。
そこで、病院に連れて行きやすいキャリーの特徴をご紹介します。
最大のポイントは、上半分を外すことができるキャリーです。このキャリーだと猫の出し入れが非常にしやすくなります。
また、キャリートレーニングをしておくことも、とても大切です。
キャリーに入ることに慣れる・キャリーに入った状態で移動することに慣れるのも重要です。