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ペットの生肉フードについて

生肉フード

当院では犬猫に対して、生肉フードを与えることはお勧めしていません。寄生虫や細菌が問題となるからです。特に近年、ペット用の生肉フードに病原菌だけではなく、薬剤耐性菌に汚染されている報告が出ています。
2019年、スイスの生肉ペットフードの62.7%から薬剤耐性菌が見つかった。
2021年、ポルトガルで冷凍生肉ドッグフードのすべてから薬剤耐性菌が見つかった。
イギリス・ブリストルで購入した生の鶏肉ベースのドッグフードの87%で薬剤耐性菌が見つかった。
2022~2023年、日本で生肉ベースのフードのすべてから細菌が検出された。そのうち90%で病原性のある細菌が見つかった。さらに8.3%から薬剤耐性菌が見つかった。
これら報告の通り、多くの生肉フードから薬剤耐性菌が見つかっています。これらを食べることで、薬剤耐性菌がペットに取り込まれ、この取り込まれた薬剤耐性菌はいずれ飼い主さんにも伝播されます。薬剤耐性菌は抗生剤の効きにくい、もしくは効かない菌です。2050年までには薬剤耐性菌は深刻な問題となり、それによる死者は癌による死者を上回る可能性があると予想されています。