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当院の外耳炎治療(繰り返す外耳炎編)
昨年3月に当院を開業してから、セカンドオピニオンで最も多くのご相談を受けたのが
【皮膚・外耳炎】
に関するものです。

その中でも外耳炎に関しては、何年もお困りの方もたくさんおられて、非常に苦慮されていることが多い印象です。

私も子供と川遊びをした後に中耳炎になったことがあるのですが、ものすごく痛い!
わんちゃんの外耳炎も悪化してくると、中耳炎にまでなってしまうことがあります。

そして外耳炎のポイントとして
繰り返しているうちに「治りにくく」なる
繰り返しているうちに「再発しやすく」なる
というものがあります。

そんな訳で
外耳炎治療のキーワードは
ちゃんと治しきる(1ヶ月以内)
再発しないように薬を使う
以下チャートでまとめてみました。
まず一つ目が
【ちゃんと治しきる重要性】についてです

外耳炎をちゃんと治さないと炎症が残ります。それにより耳が腫れたままになってしまいます。
そうするとどうなるか?が下のチャートです。

腫れている状態で、さらに炎症が起こるとより腫れが悪化し、治りにくくなってしまいます。
また、そこで治し切らないとどんどん腫れが悪化し、耳の正常な構造やバリア機能が失われるため、再発しやすくなります。こうしてどんどん悪循環に陥ってしまうのが外耳炎の怖さです。

今回は原因の話までは避けますが、(またいつかアップしますね)基本的に外耳炎の子はアレルギーによりなっていることが大半です。その分、繰り返す場合がほとんどです。

つまり【再発ありきで病気と付き合う覚悟】が必要です。
でも再発するってわかっているのに、わざわざ再発させる必要はありません。そこで行うのが
再発しないようにお薬を使う方法【プロアクティブ療法】です。
使い方は本当にさまざまではありますが、イメージは下のような感じです。

プロアクティブ療法

簡単にいうと、また悪くなってくるなーというタイミングで、お薬を入れていきます。
通常だとまた100まで戻ってしまい、症状が出てくるのですが、それの前に抑えてしまうので、ひどくならないように管理できます。

もちろん現実的にはこんな感じで管理するのに、色々な要因が絡んできます。

◉洗浄頻度
◉洗浄液の種類
◉洗浄方法
◉耳毛の処理
◉内服の有無
◉食事の選択
◉点耳薬の頻度・種類

これらはオーダーメイドの治療になります。
個々の外耳炎がなんで治らないか、再発してしまうかを見極めることで、ほとんどの外耳炎が内科治療で治ります。
お困りの方がおられましたら、ご相談ください。