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理想的な歯科治療のタイミング

長生きの秘訣は歯周病予防!

当院でも掲示していますが、こんな論文が出ています。

【年一回のスケーリングで死亡リスクが20%近くも下がる】
これは2,370,078頭のわんちゃんの寿命に関連する因子を調べる調査で明らかになった事実です。

ざっくりではありますが、いかに歯周病が寿命に関わる可能性が高いかを示すデータだと思います。

ただ、スケーリング(歯石除去)は全身麻酔科での処置ですし、なるべくはしたくないというのが、
我々飼い主の気持ちだと思います。

では、お口の健康を守りながらも、なるべく負担をかけずに暮らすための方法をお伝えします。
プラークコントロールの基本は歯ブラシ
歯周病予防を日々しようと思うと、歯ブラシに勝るものはありません。
特に小型犬の場合、歯ブラシができていないと、残念ながらほとんどの犬が歯周病になると思ってください。

それだけ大切なのが歯ブラシですので、歯ブラシすることはそう簡単にあきらめてはいけません。
当院ではその子にあった練習方法や、コツを我々が直接お伝えしています。
(ご希望の方は歯磨きレッスンお申し込みください。詳細は HP まで)
※それでもできない場合ももちろんあります。その場合はお手入れグッズを活用して、なるべく歯周病になるのを遅らせていきましょう。

それでも毎日続けるのって本当に大変ですし、どうしても磨き残しも出てしまうのが普通です。
そうすると、やはり徐々に歯石が付着してしまうんですね。一度付着した歯石は歯ブラシでは落とせません。
歯石が付着してきたら、歯周病になる前に歯石除去をしましょう
これがなかなか難しいところです。いつから歯周病になっているか?の判断が外から眺めているだけでは難しいんですね。
なぜ歯周病になる前に歯石除去するのがいいのかというと、歯周病になってからの処置ですと、完全に治すことが難しいのです。徹底的にケアしてようやく維持できるのが歯周病だと思ってください。ですので、歯周病にならないようにケアすることが基本になります。
歯周病になっていないか判断するのには、いくつかのポイントがあります。
歯の歯石ではなく歯茎に注目する
歯茎が赤く腫れていませんか?そして歯茎が下がってきていませんか?
歯茎が下がっている場合は歯周病になっている可能性大です!
口臭をチェックする
お口が臭い場合はほとんど歯周病になっています。

理想的な歯科処置のタイミングは?

我々でも外から眺めているだけでは、歯周病になっているのか、歯肉炎だけなのか悩むことは多々あります。
どれぐらいの状態で処置すれば、いいのか判断するために、
今回ベストなタイミングで歯科処置を行えたワンちゃんがおりましたのでご紹介します。
ぜひご参考にしてください。

まずは処置前のお口の状態から
歯石が付着し、歯茎は下がっていないですが、赤く腫れている状態です。
この子のレントゲンを見てみましょう。
キレイな状態のレントゲンです。
レントゲンと歯周検査の結果から、歯周病はなく歯肉炎と診断されました。

歯肉炎であれば、スケーリングを行いケアすることで治すことができます。

スケーリング後
歯石がキレイになくなりピカピカの歯になっていますね!

みなさんもぜひ一度愛犬のお口をチェックしてみてください。

歯茎は赤く腫れていませんか?
歯茎は下がっていませんか?
口臭はありませんか?
どれか一つでも当てはまる方は、早めにご相談ください!
ケアから治療まで、相談して一緒に決めていきましょう。